かなりお勧め〜Mad Hot Ballroom





十一才くらいの子供は顔がおかしい。
前歯が出そろうころ、歯だけさきに成長しようとしているみたいに、顔のバランスが崩れる。あるときは子供のように見えて、違うときは不自然なほど大人びてみえる。

NYのパブリックスクールの子供たちが、社交ダンスのコンテストに臨むドキュメンタリー。

十一才は、アメリカの子供の運命の分かれ道。
まず学校の勉強の内容が大きく変わる。それまではほめられるために勉強していたのが、それからはやっと、ふつうの勉強がはじまり、きゅうにあきらめたい気分がやってくる。日本で言うと小学校二年生で掛け算がはじまるとき、それ以降の勉強に対する態度をも習うわけだけど、アメリカの学校の場合、それは四年生か五年生ごろになる。

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移民の子供たち。子供にはもっといい人生をと、アメリカにわたった親。浮気をして大黒柱の責任を果たさないお父さん。経済的な責任を一手に引き受けるお母さんと娘の絆は強い。「大きくなったらギャングになるんだよね」とカジュアルに言う男の子。もっと現実的な女の子たちのアメリカンドリームは、大学に行ってきちんとした男性を見つけて、結婚して二十五歳くらいで子供を生むこと。子供は、たくさんいると家がぐちゃぐちゃになるから、ひとりだけ(耳が痛い)。

私も知ってる。パブリックスクールにも、知っている先生たちがいる。十一才の分かれ道。他人の子供でも、それはやはり胸が痛くなる。一方は成功へ、一方は挫折へ。先生たちは、成功を通して子供たちに生きることを教えようとする。子供たちは学ぶ。

ドキュメンタリーとはいえ、スポ根ムービーであり、けなげな子供が主人公であり、ルンバやスウィング、タンゴのリズムと子供たちの笑顔で、そのへんのヘボい映画よりよほど見る価値の高いエンタテイメントになっている。見終えて、久しぶりに時間の有益な過ごし方をしたと、心が満腹になった。


わたしはスポーツの世界の競争が大嫌いで、体を動かすことはいいことでも、競争を教えるのは子供にとっていい影響だけじゃないと思うんだけどね、それでもこの映画は、楽しかったです。競争が合う子もいるかもしれないしね、人それぞれだから。それにアメリカでは、闘争心なし、って、もうスタート地点ですでに落伍していることになっちゃうでしょ。わたし個人的には、一生アメリカにいようとか日本に帰ろうとか、どこの国がわたしの国だとか、どこか違う国にいったら価値観変わるとか、まったく思ってないので、わりと愛国的なジョージア男子の夫には、歯がゆがられるんだけどね。でも、映画に出ていた11才たち、けなげですばらしかったけど、うちの子達は、ああいうふうにならせない、と思った。

成功するためには闘争心が必要で、そのためになんにか好きなことを見つけることが、成功の秘訣、と一人の学校の先生が映画の中で言っているんだけど、
うちは、好きなこといがいも強制的にやってもらいます。

なんかさー、アメリカって、日本以上に、子供様の国、じゃない?

なんで子供のくせに、好きなことじゃないとやらないわけ?
好き嫌い、多いもんね、アメリカの子供って。
「これ嫌い」って子供がいったら、「ああ、そう。ちゃんと終わらせてね」って言うんじゃない、親って?

好き嫌いは、自分で稼いでから言いましょう。

映画の中の移民のお母さんは、自分よりもいい生活を子供にさせるためにアメリカに来た、って映画の中で言うんだけど、
娘には医者になって欲しいけど、もしダンサーや女優になりたいって言ったら、100%サポートするつもり、ってダンスのコンテストが近づくと告白するんだけど。
自活できない夢を果たしたいなら、自活できる仕事を見つけてからにしろ、って、教えたほうがいいんじゃないか、と思った。

ま、なかなか、好きなことばっかりできる「アメリカンドリーム」は、いまだに人を夢中にさせますな。
posted by んでる at 03:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD
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